お金が増えない理由を浮かび上がらせる最初の特効薬
儲かっているお店のオーナーは知っていて、貴方が知らない「お金が増えない理由」。
一体どんな特効薬をかけるとはっきり見えてくるのでしょうか。
その魔法の一つ、それが「FL比率」です。
業態により多少の差はありますが、このFL比率の適正水準は60%だと思ってください。この60%をわずか数パーセントでも超過すれば、オーナーが手にする収入はスズメの涙になります。
ですから、もし貴方が「思ったよりなんか苦しいなぁ」と感じたら、このFL比率が適正水準を超過している可能性を疑ってみましょう。
ちなみに飲食店の業態別に適正値を割り出しています。貴方のお店がどの辺りにいるのか比較してみてください。
業態 | F(フード=材料費) | L(レイバー=人件費) | F+L 合計 |
---|---|---|---|
日本料理店 | 35.5 | 26.6 | 62.1 |
西洋料理店 | 32 | 28.1 | 60.1 |
中華料理店 | 30.9 | 28.4 | 59.3 |
そば・うどん店 | 31.5 | 29 | 60.5 |
カフェ | 34.3 | 25.7 | 60 |
すし店 | 41.9 | 24.2 | 66.1 |
※表中の数字は、売上に対する割合(パーセント%表示)です。
FL比率を意識した店舗経営と、そうでない場合、貴方の手元に残るお金に大きな差が開きます。
例えば、2店舗で年商8千万だとしましょう。だいたい1日あたり売上は25万円くらいになるはずです。そして、このお店のFL比率が63%だったと仮定します。
適正水準60%を3%も超過していますから、FL比率はあまり良い数字ではありませんね。お店としてはまだ改善の余地がある、と見ることができます。
そこで、FL比率60%を目標に、粗利や人件費を3%改善することを考えてみるわけです。
2. 職人を抱える業態に問題がある(次の店舗はセルフ業態も検討できる)
3. ちょっとした現金仕入の積み重ねが、粗利率の低下を招いていた
4. 深夜営業が全くの赤字だった
大丈夫じゃないの?
いえいえ、それは全くの誤解です。そしてその考えは本当に危険です。
なぜでしょう?
通帳には、銀行の借入れや、月末に支払う材料費や人件費も全部一緒になっていますね。だから、よほどのプロでも問題点は見えないんです。まして「本当に使っていいお金なのかどうか」なんて完全に分からないはずです。
だから、このまま売上と通帳残高だけでドンブリ経営を続けていくと・・・。
次のようなことが見えにくくなってきます。
2. 新たに出店した店舗は本当に儲かっているのか?
3. 出店時の借入金を本当に返済できるのか?
こんな大事なことを検証せずに出店を続けていくことになります。好景気が永久に続けば奇跡的にうまく行くかもしれません。しかし、明日はわからないのです。
ただでさえ競合がひしめく市場なのです。しかも相手は移り気なお客様です。この飲食業界で勝ち続けるには、奇跡や勘だけに頼っていてはダメだってことは、貴方自身が一番ご存知のはずです。
お待たせしました。
若きオーナーである貴方へ「とっておきの特効薬」があります。最初の秘術「FL比率」はもちろんですが、次にお話する秘術を使うかどうかで、貴方のお店が5年以内に10店舗まで拡大できるかどうかが決まる、そういっても過言ではありません。
では早速その扉を開けてみましょう。